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チベット問題に理解を 日本代表部のラクパ氏訴え  一燈園で国際宗教同志会総会

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(2009年2月17日 中外日報)

国際宗教同志会(理事長=三宅光雄金光教泉尾教会会長、事務局=大阪市大正区・泉尾教会内)の平成21年度総会が10日、京都市山科区四ノ宮の一燈園で開かれた。チベット亡命政権「ダライ・ラマ法王日本代表部事務所」のラクパ・ツォコ代表が「チベットの現状と特別会議について」のテーマで講演し、チベット問題に対する日本の「理解」を呼び掛けた。

ラクパ氏は1958年、チベット南部シェンカル県生まれ。インド・デリー大学卒業後、ダライ・ラマ法王インド・デリー代表部事務所事務局長などを経て、2007年6月に同日本代表部事務所・代表に就任した。

講演したラクパ氏は、「日本の仏教者がチベットのことを忘れていないことを信じている」と滑らかな日本語で切り出し、「120万人が死に、6,000の寺を破壊した」「チベットが中国の一部だというのは自分たちに都合の良い解釈」などと中国のチベット「侵略」の歴史を説明。天然資源や水の豊富なチベットは、環境問題を通じて日本とも関係しており、「アジアで存在感を持つ日本は、『見ざる言わざる聞かざる』でなく、世界の中でモラルに貢献する責任がある」と強調した。

その上で、ダライ・ラマ十四世の三つの誓い ㈰人間の「価値の種」を促進する㈪世界の宗教との和を促進する㈫チベット問題を解決する—を紹介。「力を持っている皆さんにチベットへの理解を宜しくお願いしたい」と呼び掛けた。

ラクパ氏の講演に先立ち平成21年度の総会が開かれ、20年度事業報告・収支報告、21年度事業計画・予算が承認された。今夏にモンゴルへの代表団派遣が計画されている。